第二回東莞和僑会講演会「モチベーション向上−事例研究」

「モチベーションの向上と自律性に向けて企業として上司としての在り方」について
2011年8月 6日「第二回東莞和僑会」セミナー

Innovation Creates Management Consultant Co。 LTDのCEO・佐藤実氏の、体験も活かしたセミナーへ参加してまいりました。

テーマは「従業員や部下の“やる気”を引き出すためにはどうしたらよいか?」
これは、企業でも家庭でもプライベートでも悩んでいる方は多くいらっしゃると思います。

現代社会において、企業での従業員満足度(ES・CSR)の捉え方は、数十年前と比べて大きく変化をしていき、社員の育成方法・モチベーションの向上について各企業において多くの施策を打ち出している企業がここ数間で多くなってきています。
わたくし自身の実体験でも、過去日本での勤務で上司の機嫌によって、部下のモチベーションが左右される、部下・他人の考えを受け入れず己の意思を曲げない。また他の社員に八つ当たりをしている場面も多々見てきました。心を開くどころかむしろ閉ざし、それ以降上司に対して退職まで一線を引いた過去がありました。それは一概に他人だけとはいえず、それは知らずと自分自身でもほかの人に対して、お客様に対して同様の事をしていたらどうしようかと私自身悩んだこともあります。ある意味反面教師となり、現在につながっていると考えるとそれは人生経験においてプラスであったとポジティブに考えることが良いと考えております。常に第三者的視点にて考える「思いやり」が大切だと思っております。

私自身の過去の実体験と、今回の佐藤実氏の講演についてとても共感を覚え、そして「従業員の育成」・「従業員満足度」の向上に、佐藤先生は家庭での子供の「やる気」をどう引き出すか、という視点から、企業にて社員のモチベーションを維持する事を関連させ、どうやって向上をさせていくかについて熱心に語っていただきました。

以下 Innovation Creates Management Consultant Co。 LTDのCEO・佐藤実氏のお話を引用させていただきます。

毎日毎日部下に指示・命令を出し、その結果をフォローする。
時に叱ったり、なだめ嫌がしたりしながら指導しているつもりだが、
部下のやる気が見えない。いっそ自分でやってしまったほうが速い、
とばかりに毎日残業が続いている方が多いのではないでしょうか?

部下のやる気を引き出せば、楽になるはずです。
では中国進出企業での部下に対して、日本と同じような方法でやる気を
高めることが出来るのでしょうか?

インセンティブの発生・制度についても、創造性・モチベーション継続の為には
インセンティブの使われ方は、モチベーションを生まない。単なる給与の上乗せにしかなっていない。
しなければならないこと(仕事)にはモチベーションが上がらない。しなくても良いのにすること(遊び)にはモチベーションが上がる。

つまり報酬よりは、しなくても良いのに自らやるという「自律性」がモチベーションを向上させるスイッチになっている。

インセンティブなどモチベーションを上げる外発的動機付けには、一時的な効果しかない。一方共感的理解のような内発的動機付けは、持続的効果を持つ。

芸術家の創造プロセスを考えてみよう。
注文を受けて制作したものは創造性に劣る。自主製作は、夜通しでも制作に取り組める。

この結果は、幼稚園児の実験と同じ結果が得られた。報酬というインセンティブが創造性を失わせている。注文を受けた制作では、右脳が全く働かず、創造力が低下してしまう。

コールセンターの事例は、どのような働き方がモチベーションを上げるのか示唆的な事例だ。顧客からの電話を処理するオペレータは、皆モチベーションが低く、離職率は年間35〜100%にも上る。

狭いデスクはパーテーションで囲まれ、職場の連帯感はない。顧客からの電話は、クレームばかりで、毎日気が滅入る。しかし笑顔で受け答えをしなければならない。

このコールセンターはこの状況を改革するために、在宅勤務に切り替えた。
その結果オペレータは「自律性」を手に入れモチベーションが上がり、オペレータの顧客に対する対応が飛躍的に改善された。
最終的には会社の業績が上がり、優秀な人材が集まるようになった。

3Mの元社長・ウィリアム・マックナイトは「優秀な人を雇ったら、あとは好きにさせること」という信条を持っていた。その信条に裏付けたれた経営方針が、従業員のモチベーションを高め、幾つものイノベーションを起こしている。

3Mには15%ルールがある。それは勤務時間の15%は自らのテーマで研究しても良いというルールだ。このルールにより3Mの研究者は自律性を手に入れモチベーションを上げて仕事に取り組む。そんな中で生まれたのがポスト・イットだ。
グーグル社も同様に一週間のうち1日は、主要業務と違うテーマに取り組むように推奨している。遊び、創造性、自律性はモチベーションを引き出す。しかし信賞必罰や報酬による方法ではそのモチベーションを継続させることは困難だ。

以上引用

私自身、反面教師という経験もありました。しかしながらとても尊敬できる上司にも恵まれました。今でも、日本国内自動車会社で役職をされている方ですが、よくよくメールをさせて頂いております。問題点・課題点等を同じ視点で考え、そして恩師の長年の経験を指導していただき、真に時に厳しくそして常に、平常心で勤務をされており。家族からも友人からも社内そしてディーラ・お客様からも慕わられていて、唯一本音で私情についても話せられた方です。「本音と建て前」の日々ではなく、「本年と本気」いわゆる、本社・ラインを含めると数万人いる会社での一社員である私自身のモチベーション維持・そして本当の信頼関係が築けた恩師に今も感謝をしている次第でございます。ただ振る・投げるだけでは無く、指示する業務の経緯やサポート体制・進捗状況を明確にし双方が納得できる業務こそが、効率的業務遂行と、信頼関係の構築につながると考えております。

Innovation Creates Management Consultant Co。 LTDのCEO佐藤実氏
リコーにご勤務の時から「リーダシップ」「モチベーション」
について研究をしてこられた方です。この方面の研究で英国国立ウェールズ大学大学院MBAの学位もお持ちです。しかし佐藤氏の本当の魅力は、学問的な裏づけだけではありません。自ら中国工場を経営する中で、理論を実践してこられました。

「東莞和僑会」とは
2010年6月18日 東莞地区日系企業向けに「東莞和僑会」準備室設立
2011年6月 4日  東莞和僑会第一回工場見学会を開催
2011年8月 6日 「モチベーションの向上と自律性に向け企業・上司としての在り方」

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http://wakyo.holy.jp/dg/?p=128&preview=true&preview_id=128

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