【ニュース記事】中国高速鉄道 広州−深セン区間の10日開業を延期へ

【上海=河崎真澄】1日付の中国紙、第一財経日報によると、広東省広州市と香港を結ぶ高速鉄道計画のうち、8月10日に予定されていた広州市から深セン市までの区間開業について、担当部門の責任者は同紙に対し、「開通日時の確定はできていない」と延べ、開業の延期を示唆した。7月23日に事故が起きた浙江省温州市の路線と同じ企業が設計した信号システムが採用されており、安全性確認で時間を要するためとみられる。温州での事故から間もない高速鉄道の開業に反発する声も強まっている。

 この高速鉄道は広州南駅と深セン北駅を結ぶ約150キロの区間で、所要時間は約30分。境界をまたいで香港側の約25キロと接続する計画がある。広州−深セン間は先月26日から試験運転が始まっているが、報道陣や一般には公開されていない。

 同紙に対し、路線を管轄する担当部門の幹部は「信号システムの試験も行っており、安全性の確保には自信をもっている」と述べたが、予定通り開業できるかどうか明言を避けた。一方で、深セン市当局者は「開業予定変更の通知は受け取っていない」としている。

広州−深セン区間も、温州の事故現場で採用されていたのと同じ「北京全路通信信号研究設計院」が信号システムを設計した。同社は中国鉄道省の一部が分離した国有企業、中国鉄路通信信号集団の子会社。6月30日開業の北京−上海路線でも設計を受注している。

 同社は事故後、犠牲者らに対し「心からおわびしたい」と謝罪する声明を発表した。しかし信号システムの具体的な欠陥内容や、事故の原因に関する詳細な調査報告は行っておらず、広東省の地元紙は、安全性に強い懸念を示している。

 深センに接続し、将来的に北京までの縦断路線が計画されている香港でも、英字紙が「安全性に問題がある上、巨額の赤字を出す可能性が高い高速鉄道への参加は今からでも中止せよ」などと反発を強めている。

 1日付の上海紙、東方早報によると、開業から1カ月が経過した北京−上海路線の乗車率は30%ほど。事故の影響で、ガラガラの状態で運転が続いているという。

【記事本文】
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110801/chn11080122000016-n2.htm

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