ブルーネット人材発 中国人的資源マネジメント情報シリーズ(七) フィードバック――社員旅行について

前回は社員の日本語教育で中国人従業員のES(従業員満足度)を高めるお話をさせていただきましたが、どうしても言いたいことを控えがちな日系企業では、いかに従業員に心を開いて家族的な雰囲気を作るかも人事部門にとって重要な役割です。今日は社員旅行をテーマにしたいと思います。

中国では、社員旅行はすでに基本福利厚生の一つとして定着しており、中国のリサーチサイト(愛調研)が2009年4月に行った調査結果によると、それまでの1年間において、70.2%の企業は社員旅行を実施したことが分かりました。ブルーネット人材の『華南地区 日系企業福利厚生普及率』調査では、94.7%の日系企業が定期的に様々な形の旅行や食事会を行っていると回答をしました。




では、社員旅行を行う目的は何でしょう。「従業員のインセンティブを高める」ことが最も挙げられるでしょうが、これは非常に曖昧な概念でして、ただ「よその会社は皆やってるから、うちもやらなきゃ」という漠然とした理由で企画しているところが少なくありません。実は、インセンティブを?「WLB(ワークライフバランス)を図ること」と?「従業員間のつながりを強めること」の二つの指標に分解することができます。


実際、私たちが日々の仕事を通じて、よく人材の声を聞きます。「社員旅行はありがたいが、長距離バスに乗って、しかも土日連続の旅行の後、月曜日からまた一週間の勤務が待ってると思うと本当につらいよ。」「結局普段から親しい同僚としか遊べなかった。」このように、せっかくの社員旅行は形のみになってしまい、リフレッシュをすることができるのでしょうか。したがって、社員旅行を実施する際に、この二点にご注意されることをお勧めします。


さて、社員旅行の費用負担はどのように解決されているのでしょうか。愛調研の調査によると、半数以上(55.0%)は企業全額負担することが判明しました。しかし、最近、中国では海外旅行が流行っており、社員旅行で海外に行く企業が増えています。そして、予算を超えた分の費用は、個人負担となっている企業が多いです。また、テンセント(騰讯QQ)など大手会社では、海外も含めるいくつかの候補が公表され、従業員に好みの旅行先を選ばせています。会社側は基本的に一人当たり1,500元を負担し、残りは自己負担となるそうです。この多様性のあるやり方を通じて、普段つながりのない部署の従業員たちもそれぞれの旅行先で親しくなることが狙えるといいます。

 最後に、言うまでもないですが、なるべく正規の旅行会社を選ぶことがお勧めです。筆者は社員旅行の帰りのバスでカバンを落としたことがありますが、旅行会社の協力を得て探し出していただけました。
次回は残業についてお話をさせていただく予定です。

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